今回は2022年度私立医学科入試の入試科目についてまとめてみました。
志望校決定のためにも必要な内容になっていますので、
ぜひ活用してください!!
↓↓2022年度私立医学科入試の入試科目/配点まとめ↓↓
今回は2022年度私立医学科入試の入試科目についてまとめてみました。
志望校決定のためにも必要な内容になっていますので、
ぜひ活用してください!!
高学年になり病院実習(ポリクリ)が始まると
CT画像を頻繁に読む必要が出てくると思います。
カンファなどで先生にパッと質問されたときに
サクッと答えられたらかっこいいですよね。
今回はポリクリでデキる学生になれるように
CT画像の基礎をおさらいしていきたいとおもいます。
それでは行きましょう!!
CTはComputed Tomographyの頭文字をとったもので、
日本語だとコンピューター連動断層撮像です。
X線の吸収度合いの違いを
画像としてあらわしたものです。
密度の低い物質はX線を透過させ、
密度の高い物質はX線を透過させません。
そのため、X線を感受する検出器に
・X線がたくさん当たる→密度の低い物質が存在する。
・X線があまり当たらない→密度の高い物質が存在する。
ということになります。
そして、その検出器に当たるX線の量から
白と黒の濃淡をもちいてあらわします。
・X線がたくさん当たる→黒
・X線があまり当たらない→白
といった感じになります。
具体例を挙げてみると、
・空気:X線はほとんどすべて通過する→黒
・骨:X線はあんまり通過しない→白
・筋肉:X線は通過する→グレー
・脂肪:X線はしばしよく通過する→暗いグレー
と言って感じに撮像されます。
CT値は基準として水のCT値を0とし、空気を-1000とします。
水と空気の密度の差を1000分割し、
撮像された体内の物質が水に比べてどれほどの密度かを
相対的にあらわしたものになります。
CT値の単位はHU(ハンスフィールドユニット)です。
一般に体内の物質は-1000~1000の間であらわされます。
CT値の具体例を挙げると、
・肺:約-500
・筋肉:約50
・脂肪:-80~-90
・肝臓:55~75
・甲状腺:70~90
・骨:約200以上
・各種臓器:約50
です。覚えておくといいかもしれません。
通常使用されるのは5mmスライスです。
つまり、体を5mmの幅で切った際の断面図を
連続して並べた状態ということです。
もっと詳細に見たい場合は
スライス幅をさらに細かくすることができます。
もっとも薄くすると0.8mm程度にまでは薄くできるようです。
(耳鼻咽喉科などで用いられることがあります)
コンピューターで再構成するだけで
わざわざ撮像方法を変えてもう一度検査しなくても
矢状断や冠状断の画像をつくることもできます。
CT値が-1000の部分を黒く、1000の部分を白くして画像をつくると、
真っ白から真っ黒までを2000等分すると
臓器ごとの小さな違いがほとんど区別ができないようになってしまいます。
そのため、ある一定程度の幅のみを白黒表示化することで
小さなCT値の差でも認識できるようにすることがほとんどです。
この際に用いられるのがウィンドウ幅とウィンドウレベルです。
・ウィンドウ幅(WW):表示されるCT値の範囲。
・ウィンドウレベル(WL):ウィンドウ幅の中心値。
最も覚えておいたほうがいいWW、WLとして
肺野条件と縦隔条件があります。
<肺野条件>
ウィンドウ幅を1500程度に拡大することで、
肺の血管などが末梢まで見ることができるため、
肺癌や肺炎などを評価することができます。
<縦隔条件>
ウィンドウ幅を狭くすることで
実質臓器を評価しやすくします。
この条件では肺は真っ黒であらわされます。
体内の臓器や血管などはCT撮像ではどのように見えるのか。
これは残念ながら文字では説明しきれません。
自身で何度も見て勉強していくしかありません。
ちなみに僕はこの本を用いて勉強しました。
頭側からCTとMRIの画像が並べられています。
各臓器や血管も示されていますし、
水平断、矢状断、冠状断など複数種類の断面が掲載されています。
正常をまず勉強するには最適な1冊だと思います。
人によって血管の走行や臓器の位置には差があります。
教科書で見たものと実際の患者さんのCT画像が
少し異なっていることなんてざらにあります。
CTを見て→教科書で確認、を繰り返すことが
読影上達への唯一のコツだと思います。
体の中に出来た悪性の腫瘍を
「がん」と呼べばいいのか、「癌」と呼べばいいのか
迷ったことはありませんか?
今回はこのややこしい話題について
解説していこうと思います!!
「がん」と「癌」の違いとしては
以下のように決められています。
「がん」
→非正常組織の増殖(=悪性腫瘍)及びそれにより引き起こされる疾患の総称
「癌」
→上皮性の悪性腫瘍およびそれによる疾患の総称
つまり「がん」が最も広い範囲を表しており、
その中に「癌」と「肉腫」「白血病」「リンパ腫」なども含まれるということです。
ヒトの体は様々な組織で構成されていますが、
その中で、体外の世界と接している部分を覆う
表面の組織を「上皮組織」と呼びます。
わかりやすいのは皮膚です。
見るからに外の空気と接しているので
上皮組織感が漂っていますよね
では、腫瘍の好発する部位である消化管はどうでしょうか?
食道、胃、十二指腸、小腸、大腸、直腸とひとつながりになっていますが、
両端は口と肛門によって外の世界とつながっていますよね。
ということは、消化管の管内は外の空気と接していると考えられます。
実際、消化管は上皮組織によって構成されています。
結果、消化管に発生する悪性腫瘍は「癌」ということになります。
また、少しわかりにくいですが、
発生段階で消化管と同じ胚葉を由来とする
肝臓や膵臓などの消化器に発生した悪性腫瘍も
「癌」と表記ということになっています。
「癌」の具体的な例としては…
皮膚癌、肝臓癌、膵臓癌、子宮癌、膀胱癌、食道癌、胃癌、大腸癌
などが挙げられます。
「肉腫」の具体的な例としては…
骨肉腫、軟骨肉腫、平滑筋肉腫、脂肪肉腫、粘液線維肉腫
などが挙げられます。
「白血病」の具体的な例としては…
急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病
などが挙げられます。
「リンパ腫」の具体的な例としては…
悪性リンパ腫、ホジキンリンパ腫
などが挙げられます。
ここで一つ問題です。
肺に出来た腫瘍は「肺がん」なのか「肺癌」なのかどちらでしょう。
あえて先に挙げた具体例には出さないでおきました。
まず肺の解剖学的構造を考えてみましょう。
肺は呼吸するために重要な器官です。
気道→喉頭→咽頭→口腔を介して
外の世界と接しているように考えられます。
だから上皮性の腫瘍ができるように感じられるため、
「癌」だと考えられます。
実際、「肺癌」で正解です。
肺に出来る腫瘍は、
腺癌、扁平上皮癌、小細胞癌、大細胞癌など
いくつかの組織型がありますが、
すべて上皮性の腫瘍に分類されています。
上皮性の悪性腫瘍を「癌」、それ以外を「がん」、
というように表記を変えることは
患者さんに混乱を招く可能性があるので、
一般的に外来なので病名を伝える際には
すべての悪性の腫瘍を「がん」と表記します。
同様に、各保険会社が「がん保険」と
ひらがなで表記している理由も
「がん」すべてをカバーしているということを表すためです。
もし、「癌保険」という保険があれば、
「癌」しか保障されない可能性があるので
気を付けてくださいね。
*基本的にこのような保険はないと思いますが…
医学生は一般的に、
低学年(1年生、2年生)の時に一般教養と基礎医学を、
中学年(3年生、4年生)の時に臨床医学を座学中心で勉強します。
そして高学年(5年生、6年生)になると病院実習へと移ります。
「病原体学」はその中で基礎医学に含まれてはいるのですが、
実態は「感染症」といった臨床医学の分野と大きく関わっているため
すべての診療科において重要になってくる専門教科となっています。
「病原体」と聞いて
インフルエンザウイルスやボツリヌス菌
などを想像しできた人は大正解!!
実際の内容としては細菌、ウイルス、寄生虫などの
病気を引き起こす生物や物質を学ぶといったところです。
そう聞くと一瞬常識的な内容のように感じるかもしれません。
みんな大好き千円札に顔が載っている野口英世氏は
アフリカで黄熱病の研究をしていたことででも有名ですが、
これは黄熱病の原因である黄熱ウイルスの研究をしていたということなので、
これもれっきとした微生物分野ないし病原体学分野の一種です。
病原体学で学ぶ内容としては主に、
などです。
一般的に広く知られているものがある一方で、
ヒトに強烈な害を与える割には
世間には広く知られていなかったりする病原体が
この世に膨大な数存在しています。
種類だけでも十分多いのに、
病原体ごとの様々な特徴や
感染した時の症状、治療薬や治療法も範囲となると
すべてを含めると途方もなく広くなります。
基本的には肉眼では観察できない物質を扱っている内容なので、
きちっと頭の中でイメージできないと理解が難しいかもしれません。
もちろんそのためには教科書のイラストや写真を活用することが
とても大事になってきます。
勉強に使用を奨励されることの多い教科書は、
『標準微生物学』、『シンプル微生物学』
などです。
分野別に少し細かい専門的な内容まで求める学生にとっては
『図説人体寄生虫学』もあります。
また、同時に内科系の教科書を使うと
臨床とつなげて覚えやすくなると思います。
基礎医学は一般的に記述問題の出題が多いのですが、
「病原体学」の場合は少し違うこともあります。
もちろん、記述問題は主流ではありますし、
先生、大学によって異なることではあるのですが…
病原体の名前を答えたり、治療薬を答えたりすることが多いため、
記述というよりは、単語問題だったり
記号問題であったりすることは多いです。
詳細に関しては先輩から過去問をもらって確認しておくのがいいでしょう。
教授が変わっていない場合は数年間似た形式で出題されると思うので、
それ相応の対策を立てていきます。
病原体学で出てくる内容は基礎医学のみならず
臨床医学において何度も出てきます。
どの診療科においても「感染」というのは重要な疾患です。
ウイルスや細菌、微生物、寄生虫は感染する生物に特異性があります。
また、感染する臓器に特異性があることもあります。
たとえば、マラリアを例に挙げてみましょう。
マラリアはハマダラカと呼ばれる蚊が感染者の血を吸い、
別の人に吸い付いた際にその人の体に入り、
血管内へと侵入します。
その後、赤血球を破壊し人体に多大な影響を与え、
最悪の場合には死に至らします至ることもあります。
逆に考えてみると、
マラリアは感染地域のハエにかまれても感染しませんし、
感染したとしても白血球には侵入しません。
また、空気感染や飛沫感染もしないため、
マラリア患者を隔離する必要はありません。
一見すごく重大な感染症でも、病原体の特徴がはっきりと理解できていたら
必要以上に恐れる必要がなくなります。
つまりそう考えるとこの病原体学というのは
非常に恐ろしい病原体や感染症に対して
ヒトはどのように振舞えばいいのかを教えてくれます。
新型コロナウイルスの蔓延で国中が大騒ぎしているこの時代、
そして、
これからの地球に襲い掛かるであろう
新たな感染症の大流行する時代対して
冷静に適切な対応するためにも
医学生であるなし関係なく
我々にとって最も必要な知識なのかもしれません。
病原体学の知識を持っておくことは必要になってくるでしょう。
今回は医学における専門科目である
「病原体学」について紹介してきました。
この記事が医学部を目指す皆さんにとって
入学後の生活の少しでもイメージしやすくし、
より医学部合格への気持ちを強めていただけたらうれしいです。
それでは。
尿路結石には発生場所によって4種類に分類されます。
痛みは少なく鈍痛が起こります。
肉眼的血尿が出る場合もあります。
尿検査によって発覚する顕微鏡的血尿は頻発です。
この場合の尿は赤くないので自覚しにくいことがあります。
急性に発症する腰部や側腹部での激痛が起こります。
肉眼的・顕微鏡的血尿も頻繁に合併します。
肋骨脊柱角(背中)に叩打痛がみられます。
*①腎結石、②尿管結石で全尿路結石の90%以上を占めます。そしてこの二つをまとめて上部尿管結石と呼びます。
*結石ができても自然排出することは多く、その際には排尿時の尿道痛が起こることがあります。
*適切な予防を行わないと何度も再発します。
主な症状は、血尿、排尿時痛、排尿障害です。
①②が尿とともに流れてきて膀胱で止まることが原因となります。
主な症状は、血尿、排尿障害、疼痛です。
尿道を狭窄すると尿線途絶を起こします。
泌尿器科、内科、腎臓内科
尿路結石を疑う症状を訴える患者さんが外来を訪れると、
以下のような検査を行います。
侵襲が無いため、スクリーニング目的で行われます。
結石は高エコーを示します。
5mm以上の結石であれば同定することができます。
ただ、結石のできた部位によっては描出できないこともあるので、
結石を確実に否定することはできません。
顕微鏡的血尿がみられると様々な泌尿器疾患を疑うことになります。
そのうえで、高尿酸尿だと尿酸結石を疑います。
確定診断に有効です。
結石は高吸収域として白く描出されます。
結石の種類によらず描出することができますし、
小さな結石も確実に描出できます。
また、腎臓や周囲の臓器についても評価することができるので、
水腎症などの合併が無いかも調べることができます。
結石にはその成分によって種類が分類されます。
尿中のシュウ酸やカルシウムが増えると形成されます。
副甲状腺機能亢進症では血中のカルシウムが増加し、
尿中に排出される量も増えるため、
高カルシウム尿だと結石が起こりやすくなります。
女性に多く、ウレアーゼ産生菌の尿路感染症が大きな原因となります。
高尿酸血症などの疾患をすでに持っていると、
尿中の尿酸が増えるので、尿酸結石を高率で発症します。
また、尿酸排泄促進薬を服用していると、
同じく尿中の尿酸が増えるので、結石になりやすいです。
シスチン、キサンチンなどが尿中に増えると結石ができやすくなります。
X線検査では写らないため、CTで発見されます。
鎮痛剤の投与を行います。
結石の発作は激痛が襲いますので、痛みのコントロールが必要になります。
結石のサイズが10mm以下の場合は、
飲水により自然に排出されるのを促します。
薬物で石を溶かして小さくなったところで自然に排出されるのを待ちます。
そのほか、適度な運動も大切になってきます。
利尿剤を用いることもあります。
結石のサイズが10mm以下の場合に、
薬物で溶かして小さくすることで結石の排出を促します。
<主な薬剤>
疼痛コントロールが難しい場合や、保存的治療で長期間排出できない場合、
他の腎泌尿器疾患を合併している場合には積極的に結石を排出します。
また、10mm以上の大きな結石の場合にも行います。
①経尿道的尿管結石破砕術(TUL)
尿道からカテーテルを入れ、結石をレーダーで破壊します。
細かくした石は無理に摘出せず、
自然排出されるのを待ちます。
TULが尿管結石、膀胱結石、尿道結石に有効で、
腎結石には用いません。
②体外衝撃波結石破砕術(ESWL)
最も低侵襲な結石における積極的除去法です。
どの位置にある結石にも有効です。
ただ、出血傾向のある患者や、妊婦には禁忌となっています。
③経皮的腎結石破砕術(PNL)
腎結石にのみ行われる方法です。
背中に小さな穴をあけて、腎臓に直接アプローチし、
結石を砕きます。
尿路結石は単発では死に直結する病気ではありません。
しかし、
だと他の病気の合併を起こしてしまうことがあります。
<主な合併症>
【原因】のところでも詳しく述べましたが、まとめると、
などが挙げられます。
尿路結石は痛いです。
また、原因のひとつでもある尿酸が増えると起こりうる
痛風も痛いです。
痛い生活は絶対に嫌ですよね。
尿路結石は生活習慣の改善で大きく予防することができます。
食生活には少し気を使うだけでもいいのです。
痛くない生活が送れるようにしましょう!!
以上です。