国公立大学医学部医学科 2022年度入試まとめ

 

今回は2022年度国公立医学科入試の入試科目についてまとめてみました。

志望校決定のためにも必要な内容になっていますので、

ぜひ活用してください!!

 

注目点①  入試科目とその配点

 

各科目配点が均等に割り振られている大学もあれば、

理科に重点がおかれているなどの配点に偏りのある大学もあります。

 

自分の得意分野と比べながら

入試当日までの戦略を立てましょう!!

 

注目点②  一次試験と二次試験の配点比

 

マーク形式である一次試験記述の二次試験では

大きく試験の特徴が異なります。

 

もちろん必要になってくる対策も異なりますので、

自分の志望大学に受かるためには

どの勉強に注力しないといけないのかを

確認しておきましょう!!

 

注目点③  小論文、面接などの有無及び配点

 

小論文や面接は通常の問題集を解く勉強に加えて、

+αの特別な対策が必要になってくるので

必要に応じて早めに準備しましょう!!

 

↓↓国公立大医学部医学科入試まとめ↓↓

国公立医学一覧表

 

国公立大医学部医学科入試まとめ(2022年度)

医学科入試の科目について

 

今回は医学科入試において必要な教科、科目について紹介していこうと思います。

医学科を受験する際には高校の文理選択のみならず、理科選択においても

気を付けないといけない部分がいくつかあるので、

その部分にも注意しながら進めていきたいと思います。

 

まず前提条件として、

文理選択では理系を選択しておく必要があります。

 

以降は理系選択をしているものとして話を進めていきたいと思います。

 

 

『数学・理科』

一般的に理系科目と呼ばれる科目の試験になります。

 

これらの科目は共通一次試験でも二次試験でも、

医学科受験のメインとなってくることはいわずもがなです。

 

受験勉強においてもっとも労力と気合を費やす科目たちであろうと思います。

 

二次試験の数学は数Ⅲまでが必須です。

特に単科医科大学の試験では数Ⅲの難しい問題が出題される傾向にあります。

 

これは単科医科大学だと、総合大学と違い、

その入試問題を解くのは医学科志望の生徒のみであるため

医学科志望の生徒以外の受験に対する配慮が不要であることで

難易度を上げられていることが

大きく影響していると考えられます。

 

数Ⅲの問題は考える力に加えて計算力も必要になるので、

日々の鍛錬がものを言う分野であることは間違いありません。

 

理科物理化学だとどの国公立大学でも受験できますが、

生物だと受験できない大学がごく一部あります。

また、ほとんどの大学で地学を二次試験に使うことができないため、

高校の理科選択には十分注意が必要となるでしょう!!

 

また、二次試験において理科が課されない大学が少数ながら存在します。

 

それらの大学のみを志望する場合でも、

私立大学後期入試のことも考えると、

理科を捨てることは医学科入試においてはあまり得策とは言えないでしょう。

 

 

『英語』

英語は共通一次試験、二次試験おいて必須です。

長文読解はもちろん、

和文英訳、英文和訳、自由英作文の有無や文字数などで

各大学それぞれの特徴が現れます。

 

受験生期間の早い段階で志望大学の過去問を見て

特徴を確認しておくべきでしょう。

 

和文英訳、英文和訳、自由英作文は

練習と添削を繰り返すことで

徐々に上達していくものです。

一日で完成するものではありません。

 

 

『国語』

共通一次試験では必須である一方で、

二次試験ではほとんどの大学では課されない教科の代表格です。

 

国公立では、東大、京大、名大、山形大のみで二次試験においても課されています。

配点としてはほかの教科に比べて比較的小さいですが、

その分、合否を分ける微妙な差となる可能性はあるでしょう。

 

先に述べた大学を受けないのであれば、

国語の勉強は共通一次試験レベルで十分といえるでしょう。

つまり記述問題の練習する必要はないということです。

 

決して勉強すべきでないというわけではなく、

他教科の記述問題や小論文に役立つと思うので、

国語が好きで勉強したい人や、他の教科に余裕のある人は、

やっておいても無駄になることはないでしょう。

 

 

『社会』

共通一次試験のみで課される科目です。

二次試験で社会を課している大学は現段階では存在していません。

つまり、医学科を目指すうえで

共通試験以上の知識が問われることはありません

 

大学によっては公民での受験が認められていないところがあるので、

社会科選択の際は注意しましょう。

主要3つ(日本史、世界史、地理)はどの大学においても受験可能です。

 

 

『小論文』

一部の国公立大学(主に後期試験)や私立大学で課される試験です。

 

得点化するかしないは大学によって異なりますが、

国公立の前期試験における小論文が得点化されることは少なく、

あくまでも医師になるうえで不適切な思想の持ち主でないことを

確認するのに利用される程度だと思われます。

 

一方で、国公立の後期入試私立大学では

小論文がメインとなっている大学もあったりします。

 

前期入試から後期入試までの間に大きく力を伸ばすことは難しいので

あらかじめ少しずつ勉強していくことも大事です。

 

 

『面接』

唯一面接試験が課されていなかった東京大学理科3類の入試においても

近年面接が採用されたことによって、

すべての大学の医学科受験で課される試験科目となりました。

一方で、得点化するかしないは大学によって異なり、

またその点数についても各大学で大きく異なります。

 

近年は得点化している大学が多くなってきたため、

重要な試験のひとつになってきたことは間違いありません。

 

医学科入試において存在感を増す一方で、

高校の授業で扱われることがないため、

自ら積極的に先生にお願いして

練習していく必要があるでしょう。

 

 

最後に…

 

さて、今回は医学科入試における科目についてまとめてみました。

高校生のうちから意識しておかないと、いざ出願となった際に

自分が条件を満たしていないことに気づいても

もう取り返しがつきません。

 

医師を目指す高校生の皆さんは

早いうちから受験科目について意識しておきましょう!!

 

今回は以上です。See you。

 



 

医学生の試験 ~OSCE編~

医学科の大きな試験について

 

医学部に入った後、

医学部生を待ち構えている試験といえばまず思いつくのが

医師国家試験だと思いますが、

 

実はほかにも大きな試験がいくつかあります。

 

その名もCBT(シービーティー)OSCE(オスキー)です。

 

今回はそのうちのOSCEについて紹介していきたいと思います

 

 

OSCE

 

OSCEは全国の医学部生が受ける共用試験のひとつです。

 

「共用試験とは、わが国のすべての医師及び歯科医師育成に携わる医学部・歯学部が、

試験課題を作成、かつ共有して実施することで、

国民・社会に対し医学部・歯学部の卒業生の質を保証するための試験です。」

 

と、公益財団法人医療系大学間共用試験実施評価機構の発行する

『共用試験ガイドブック』に記載されています。

 

一定以上の知識と診察能力を有していることを

この共用試験の合格によって担保しているので、

この試験を受からないと病院実習には参加できません。

 

実習に参加できないということは、

進級できないということになります。

つまり、不合格の瞬間、留年が確定してしまうというのです。

(両試験ともに一度だけ再試験が受けれます)

 

 

医学系の共用試験(医学科の生徒が受けるもの)は、

  1.  臨床実習開始前のComputer Based Testing(CBT)
  2.  診療参加型臨床実習開始後客観的臨床能力試験(Pre-CC OSCE)
  3.  診療参加型臨床実習開始後客観的臨床能力試験(Post-CC OSCE)

の三種類から構成されます。

(歯科学生の受ける共用試験とは異なります)

 

その名の通り①、②は3年生か4年生の臨床実習前に行われ、

臨床実習の終わった6年生で行われます。

 

Pre-CC OSCEは学生が臨床実習を開始するにあたって

具備すべき必須の臨床能力を兼ね備えているかを確認する試験です。

 

必要最低限の共通標準課題として、

 

1)医療面接…模擬患者さんを相手に10分間の医療面接を行います。

2)頭頸部…頭頸部における異常の有無を診察します。

範囲としては頭、眼、耳、鼻、口、咽頭、唾液腺、リンパ節など。

3)胸部、全身状態とバイタルサイン…胸部の異常と呼吸脈拍の不整などの有無を診察します。

4)腹部…腹部の異常の有無を診察します。消化管、肝臓、脾臓などが範囲になります。

5)神経…感覚や運動の異常の有無を診察します。

6)基本的臨床手技、救急、脊柱、四肢

があり、この6課題が試験として実施されます。

7課題以上実施する大学もあるようです。(最大9課題)

 

OSCEは非常に厳正に行われる試験なので、

大学の教員だけでなく、機構から派遣された他大学の先生が来られます。

 

医療面接以外の課題では、模擬患者を医学科の低学年学生が担当します。

 

OSCEの一か月前ほどの時期に、

医学科、看護学科の生徒に有志の募集がかかります。

数年後に控えるこの試験の全体像を把握しておくために

OSCEで模擬患者を経験しておくことをお勧めします。

(少しの報酬が出る場合もあります)

 

 

最後に

 

今回はOSCEについて紹介してきました。

実際に病院実習に入った時に重要な手技を確かめる試験なので、

ちゃんと習得していないと大変なことになります。

 

一方で、実のところOSCEで進級できなくなることは非常にまれです。

ふつうに勉強し、練習をしていれば

不合格になることを恐れるほどの試験ではありません。

(重要な試験であることは変わりありませんが…)

 

今回は以上です。See you~♪

医学科入試の特徴

医学部ってどうやったら入れるの?

 

全国に82ある医学部医学科(国立が42校、公立8校、私立31校、大学校1校)

定員は100人前後で大学によって異なりますが、

一部140人もの新入生をとっている大学もあります。

 

入試方法としては前期入試、後期入試、一般推薦、地域枠推薦、AO入試など多数あります。

 

大学によってどのような入試形態を採用しているのかが異なるので、

皆さんの気になる大学についての詳細は、

各大学のホームページにて確認してください。

 

今回は先ほど挙げた入試方法を中心にいくつか詳しく紹介していこうと思います。

 

主な入試方法

 

『地域枠推薦』

その都道府県在住の人限定で、卒後一定年数その地域で働くことを条件に、

入学金、授業料の免除などに加えて

奨学金を受け取りながら学生生活を送ることができるかなりお得枠。

地域枠推薦は地元で働く意志のある人にとっては(県外では働かない人)

圧倒的に好条件です!!

 

地方国公立大学に比較的多い入試方法です。

共通一次試験に加えて、高校時代の評定などが非常に重要になってくるので、

この枠を狙う場合は、大学入試を早くから意識し始め、

高校一年生時より継続して定期考査で好成績を取り続ける必要があるでしょう。

 

通っている高校が県内トップレベルである場合、

校内選考を突破し、出願できた場合には

合格はほぼ確実といっても過言ではありません。

(逆に校内選考を突破するのが大変です)

 

地元民にとっては非常に入学しやすい入試方法です。

(注)高校卒業後年数の制限に注意が必要です。

 

卒後の就労に一定の縛りがある一方で、

学費は無料、月定額の奨学金の給付があり、

かなりrichな学生生活が送れます。

もちろん親孝行になることは間違いありません!!

 

『一般枠推薦』

在住地域に関係なく出願でき、また卒後の就労条件などのない推薦。

評価書や自己推薦書の他にも

共通一次試験や小論文、面接などの試験が考慮され、合格が決まります。

 

もちろん高校時代の成績課外活動実績などが重要になってくることは

言うまでもないでしょう。

逆に言えば、高校時代に様々な活動に積極的に参加した人にとっては

その経験が高く評価されるため、

非常に有効な入試方法だと思います。

 

『AO入試』

Admission Office入試の略。

アドミッションポリシー(大学にとっての理想の学生像)に適した学生を

入学させる入試方法。

共通一次試験、高校の評定、調査書、志望理由書、各種取得資格、

その他大学が用意する試験を総合して判断されます。

 

『共通一次利用』

私立医学部の一部で採用されている入試方法で、

共通一次試験と面接(+小論文)のみで行われ、個別試験がありません。

  • 国公立志望で私立医大対策をする時間を取りたくない場合
  • 入試のチャンスを増やしたい場合

などに受けることが多い印象です。

 

かなりの高得点が要求される一方で、マーク問題に相性がいい人にとっては

有効な入試方法といえるでしょう。

 

『前期入試・後期入試』

国公立大学、私立大学において最も一般的な入試方法。

国公立大学では共通一次試験と各大学個別の二次試験の二つの試験の合計点によって合格が決まります。

私立大学では大学個別試験のみで決まります。

配点や共通テストの圧縮などによって大学ごとに特徴が出てきます。

ほとんどの大学では前期入試は実施しており、後期入試を実施している大学は少数です。

しかし、一部後期入試しか実施していない大学も存在します。

 

最後に…

 

この記事では医学生になるための大学入試の

様々な形態について紹介しました。

 

紹介した方法はメインの一部だけですので、

募集人数は少ないものの、他にもいくつかの入試方法があります。

 

詳しくは各大学のホームページや、受験情報記事を確認してください。

 

各国公立大学の前期入試は毎年2月25日前後に一斉に行われます。

一方で各種推薦入試はそれよりも早い日程で行われるので、

推薦入試の合格者は、一足早く受験戦争から勝ち抜けすることができます。

受験勉強を終え、早くから遊べるようになるという点で

非常に魅力的といえるでしょう!!

 

医師という夢を現実にするために、

みなさん上手く大学に入学しましょう!!!

 

今回は以上です。see you!!